Plague inc.のレビュー
発売日 :2012年5月26日
ジャンル :シミュレーション

総合評価:8/10
あなたvs人類の高度な頭脳戦
Plague inc.は病原体を地球上に広めて、人類を滅亡させるゲームだ。
これを聞くだけで、このゲームの面白さが分かるだろう。人類を滅亡させるゲームなど、なかなかない。悪の親玉になった気分で、人類を滅ぼすといい。
面白かった点
あなたが人類を滅ぼそうとすると、もちろん人類も抵抗してくる。このゲームは、あなたvs人類の高度な頭脳戦だ。
人類は、病原体を発見すると、伝染しないように空港や港を閉鎖したり、ワクチンを開発して病原体を絶滅させようとしてくる。それに対抗するため、あなたは病原体を変異させ、さまざまな能力を発現させることができる。
例えば、咳。咳を発現させると、この病気の空気感染が起こりやすくなり広まりやすくはなるものの、病気が発見されやすくなってしまう。このような症状や病原体の性質がいくつもあり、どのタイミングでどの能力を発動させるか、がキモになってくる。
改善して欲しい点
このゲームは試行錯誤を繰り返して進めていくゲームである。
どこから感染させ始めるか、どのタイミングでどの性質を進化させるのか、など何度も試してはやりなおし、やっとの思いで人類を滅亡させるゲームである。
しかし、このゲームは一回のゲーム時間が長い。iPhone版及び有料版は早送り等の早く遊ぶための仕掛けがついているけれども、それでもぼんやりと世界地図を眺めていなければならない時間は長い。
斬新な発想の面白いゲームだが、テンポの悪さが改善して欲しい点としてあるので、総合評価は2点減点の8点とさせていただいた。
好きなキャラクターやアイテム
このゲームには、病原体の種類がいくつもある。例えば、バクテリアやウイルス、真菌などから、脳に潜み人の思考を操作する脳食い虫等実在しないものまである。
そんな中でも、「サンタのリトルヘルパー」というストーリー付きの脳食い虫が面白かった。このストーリーは、脳食い虫が人々に幸せを感じさせるよう操作することで、人類を滅亡ではなく幸福に包み込むストーリーである。世界中の人々を幸せで満たしながら、いろいろなことを考えさせられた。
序盤のおすすめ部分
Plague inc.を始めると、最初はバクテリアという種類の病原体を操って人類を絶滅させることになると思う。バクテリアは最も操作しやすい病原体であり、性質の変異をどんどん進めることができ、突然変異と呼ばれる意図しない変異も起こりづらい。そのため、Plague inc.をクリアする上での基本を学ぶことができる。
このゲームのクリア条件は、人類を絶滅させることである。つまり、全員に感染させなければいけないのだ。そのため、最初は感染力を上げつつも危険度を上げないようにし、発見されないようにしよう。
ある程度まで感染力が上がったら、後々のためにDNAポイントを貯めておこう。全ての国に感染が広がり、ほとんどの人に広がったところを見計らって、危険度と致死率を一気に上げよう。病気が発見された頃には、全員に病気が行き渡っているのでなすすべなく全員死んでいくと言うわけだ。
ただし、Cureには気をつけなければいけない。Cureは人類が開発する病気の治療薬である。これが完成してしまうと全ての人が治療され、今までの努力が水の泡になってしまう。対抗するためには、薬物耐性を進化させることで、Cureの開発を邪魔し、遅らせることができる。
以上はほとんどどの病原体でも当てはまる基本戦略である。これを覚えておけば、より高度な駆け引きが楽しめる高難易度の病原体をもコントロールできるようになるだろう。
まとめ
病原体を変異させて人類を滅亡に導く、という斬新なアイディアがこのゲーム最大の面白さである。自分の病原体が世界に広がっていく様を世界地図で見るのは他のゲームにはない楽しさがある。
是非プレイして見てはいかがだろうか。
※本記事の画像の引用元はhttps://goo.gl/snhQVRです。