逆転裁判4のレビュー
発売日 :2007年4月12日
機体 :3DS

総合評価:5/10
ファンとしては残念な一作だけど、ゲームとしては面白い
あの人気シリーズ『逆転裁判』の第4弾。当時就活中にも関わらず、シリーズ1~3まで一気にプレイした私も、迷わず購入しました。しかしフタを開けてみれば「あれ、なんか違うぞ?」と違和感。ユーザーからの評価も軒並みイマイチで、ファン待望の一作にも関わらず、公式からも黒歴史扱いされる一作となってしまいました。
『逆転裁判』シリーズ共通の進め方として、主人公である弁護士となり、探偵(ADV)パートで証拠を集めつつ、法廷パートで弁護をして真犯人を追い詰めるという遊び方をします。『逆転裁判4』でも、基本的なゲーム性は変わっていません。
やり込みタイプのゲームか?手軽なゲームか?
『逆転裁判』シリーズ通していえることですが、謎解きはヒントがたくさん出てくるため、決して難しいゲームではありません。弁護士というとお堅いイメージに思われがちですが、キャラクターもポップですので、年齢層や男女問わずプレイできるゲームといえます。また、プレイ時間もトータルで10時間かからない程度ですので、忙しい人にもオススメできるゲームとなっています。
面白かった点
基本的には前シリーズと同じ遊び方が出来る『逆転裁判4』ですが、特に面白いのは、新システムである「カガク捜査」です。ADVというと、いかんせん文字を読んでばかりで退屈になりがちですが、そこに「カガク捜査」が入ることによってプレイヤーの主動性が増し、ゲームとして面白くなっていました。発売当時のニンテンドーDSのウリであったタッチパネルを存分に活かしたゲーム性で、ともすれば「ただテキストを読んで、なんとなく流れで謎を解いていた」私のような自堕落(w)プレイヤーも、楽しく遊べるようになっています。
改善してほしかった点
『逆転裁判4』最大の欠点は、3までのシリーズ主人公だった成歩堂龍一のおっさん&キャラ変でしょう。ちょっと抜けているけど、いざというとき頼りになるというナルホドくんが人気があったのに、おっさんの飄々としたキャラに変貌。代わりに据えられた主人公は王泥喜法介(通称・オドロキくん)は、ナルホドくんとは違い、かなり影の薄い存在です。
序盤のおすすめ部分
おすすめの楽しみ方
第一話は探偵パートを読み進めつつ、『逆転裁判』の世界観に慣れることをオススメします。新規ユーザーは、いかにもカプコンらしいライトなギャグやツッコミどころ満載のネーミングに浸りましょう。第一話は難しい謎解きもないため、じゅうぶんに堪能することが出来るはずです。
古参ファンは、設定改変やストーリーの黒歴史という評判は一旦さておいて、『逆転裁判3』から『逆転裁判4』の間の時代の変化や設定の変化に注目していきましょう。
「裁判員制度」について
今作から採用された「裁判員制度」については、『逆転裁判』オリジナルの設定が用いられているので現実と混同しないよう注意です!(私は学生時代に『逆転裁判』をやった影響で、序審法廷制度は実在すると長年思っていました(^^;
まとめ:ゲームとしては面白い作品!
ストーリーや設定部分についてはグダグダで黒歴史もやむなしと思える『逆転裁判4』ですが、ゲームとしてはなかなか面白いです。カガク捜査などはとても面白く、このゲームならではのものだと思います。『逆転裁判5』以降にも設定が活かされていることもあり、ファンは特に再プレイしてもらいたいものです。
※本記事の画像の引用元はhttp://www.capcom.co.jp/gyakutensaiban/4/です。