
ユーダさんのファミコンゲームベスト5
1000本以上のソフトが出ているというとんでもない機体ファミコン。その人気は凄まじく、発売当初は本体が購入困難だった。その頃からゲームにハマり、30年以上のゲームマニアである筆者が、ファミコンのベスト5を紹介しよう。
第5位:信長の野望 全国版
いまだに続く『信長の野望』シリーズのファミコンで発売された最初の作品だ。(シリーズで言えば、全国版は2作目)。今のような配下システムもなく、戦術性も低く、華やかさもない。だが、ハッキリ言ってかなり難しい。
なぜなら1年間に4回しか行動ができないのに、寿命が存在する。自分が選んだ大名が死んだら、どこまで勢力を大きくしていても、そこでゲームオーバーだ。これはかなりシビアな設計だろう。
平均寿命は大体60歳くらいで、大名の初期年齢が30歳だとして出来る行動は120回。戦争以外にも内政をしたり軍備を整えたりする必要があるが、それらも1回にカウントされる。たったこれだけの回数で50近い国を占領し尽くさなければクリア出来ないので、かなり難しいはわかってもらえるはずだ。
唯一の救いは暗殺があること。暗殺に成功すれば、相手の国を戦わずに手にいれることが出来る。ビバ忍者。友だちと対戦プレイしていて、忍者に痛めに合わされたので、忍者を見ると自然と恐怖に襲われる。
第4位:アイスクライマー
キャラクターをジャンプさせ、ひたすら上に登っていくだけのゲーム。単純すぎてあまり面白そうには聞こえないかもしれない。だが、動く雲に乗ったり滑る床を巧みに移動したりと、上に登るだけでも一苦労だ。いまだに全部のステージをクリアするのは難しい。
しかし、このゲームの本質はそこにはない。
もっとも楽しいのは二人で同時にプレイ出来るところだ。おまけに相手と差がついてしまうと死んでしまうのだから、面白さは格別だろう。わざと相手よりも先へ行き、殺すことも出来るし、相手を待って仲良く上を目指すことも出来るのだ。
最初は和気あいあいと楽しくやっていたが、いつの間にか殺伐としたギスギスとした空気に変わっていくのもこのゲームの特長だろう。
ステージの難易度が上がっていくと相手を待っている余裕もなくなるので、つい見殺しにしたり、殺してしまったりする。そこから始まるのは殺し合いだ。ケンカになるが、これが非常に楽しい。
相手の真下のブロックを破壊すれば相手を下へ落とせるし、雲に乗っているところに体当たりをすれば、下に落下させられる。様々な殺し方があるのだ。
仲良くも遊べて、殺し合いでも遊べる。これだけ単純でありながら、奥深い同時プレイができるものはなかなか無いだろう。間違いなく名作と呼べる。
第3位:スターフォース
戦闘機に乗り込み、敵陣を進んでいく縦スクロールのシューティングゲームだ。この当時よくあったゲームシステムなのだが、このゲームをあえて押すのはその隠し要素の達成感が大きく関係する。
スターフォースでは、ボスが合体するまでの短い時間に連射して敵を当て続けると倒せて、おまけに高得点がとれるのだ。その達成感を得るために、みんなこぞって連射を練習した。高橋名人などが現れるほど、『すごい連射』が出来るだけで神としてみんなから認められたほどだ。
今でも覚えているあの時、連射が成功してボスを倒したあの感動を。そして、ガチャのカプセルでボタンをこすり、コントローラーを壊してしまった恐怖を。色んな意味で忘れられない名作だ。自動連射のコントローラーを使わずに、ぜひ自力の連射で倒せるようになって欲しい。うまく連射が成功したとき、思わずガッツポーズをしてしまうだろう。
第2位:ファイナルファンタジー3
ファイナルファンタジーと言えば飛空挺。上空を自由に駆け巡り、様々な場所へ降り立ち探索が出来るのは非常に楽しい乗り物だ。
この3では空だけでなく海の中を自由に探索できたり、戦艦のように戦えたり、たくさんの飛空挺が登場する。そのおかげで探索できる場所が一気に拡大され、隠された要素を見つけたときは心が躍ったものだ。
そして、なにより壮大になったのはダンジョン。終盤のダンジョンでは1時間以上かかる。しかし、今のゲームような途中セーブなどの保険もなかった。負けたらすべてが無駄になってしまう。シビアな設定で本当に冒険している気分だった。
今ではクソゲー扱いされそうな設定ではあるが、満足感と達成感は格別で、ファイナルファンタジー3は名作だと胸を張って言える。まあ、全滅したときの虚無感から何度暴れたかわからないが……やはり生温くても途中セーブは必要かもしれない。非常に悩ましい問題だ。
第1位:ドラゴンクエスト2

画像出典:https://www.nintendo.co.jp/titles/50010000043037
最後を飾るのにふさわしいタイトルはドラゴンクエスト2だ。設定やゲームバランス、音楽など全てが神がかっており、名作にふさわしい。
1から繋がっている世界観で、1の大陸が世界のほんの一部だった知ったときは、思わず声が出てしまったほどだ。
他にも斬新な仕掛けも多数用意されており、塔から飛び降りて川を越えたり、毒の沼地から鏡を探して王女を元に戻したりと、謎が随所に詰まっている。
おまけに丁寧な説明や情報も少なく、関係ない話をする村人が多いため、情報を自分でまとめ組み立てていく必要があり、先へ進めたときの嬉しさは格別だ。
キャラが固定で自由度はないが、その分、戦闘のバランスもうまくとれており、最後の最後まで息の抜けない戦闘が楽しめる。満点に近いゲームだろう。
べた褒めではあるが、音楽も格別だ。特に復活の呪文を入れるときの音楽が、素晴らしくいつまでも頭に残る名曲だろう。50文字近い復活の呪文を間違えていたときの絶望感を含めて忘れられない。
やったことがなければぜひプレイをオススメする。
まとめ
『俺のファミコンのベスト5』はいかがだっただろうか。さすがに1000本以上の中から選ぶとなると大接戦だ。思い出補正も大きく関わるし、甲乙をつけがたい僅差の惜しいゲームもたくさんあった。
それでも、血の涙を流しつつ、選んだのが今回の5作品になる。
どれもこれも有名タイトルで一度は耳にしたことがあったかもしれない。だけど、すべて色あせることない名作だ。もしも、まだ未プレイのものがあれば、この機会にプレイして欲しい。今のゲームにはないシビアさと達成感がきっとそこに存在するはずだ。